民事信託（家族信託）の利用を検討する際、どのような財産をだれに託し、何をしてもらうかなど、必然的に家族で話し合うことになります。
そこで、民事信託（家族信託）を利用することをテーマとして、相続についての話合いを行うきっかけとすることができます。
相続をテーマに話合いをしようとしますと、どうしても、たとえばご両親といったご家族が亡くなることを前提に話をすることになりますので、話を持ち出しにくいです。
たとえば、「将来兄弟で財産の分け方を話し合うのは嫌だから、遺言書を作って分け方を決めておいてほしい」と思っていたとしても、なかなか子どもの側からは言えないですし、実際子どもから遺言書の話をされると、嫌がるご両親が多いです。
かといって、何の対応もしないうちにご両親が認知症になったり、亡くなったりしてしまったら、ご両親が管理していた資産を放置せざるをえなくなってしまったり、遺産分割協議でもめたりする可能性があります。
やはりご両親がお元気なうちに、ご家族のみなさまで相続について真剣に話し合い、対策をしておく必要があります。
民事信託（家族信託）は、ご両親がお元気なうちに、ご本人の意思で、将来、財産を有効活用できるようにするために設定する契約ですので、前向きな話をしやすいと思います。
次のような方は、民事信託（家族信託）の活用をテーマに、ぜひご家族で相続についても話合いをなさってください。
- 財産を所有している親が、認知症になることが心配
- 実家が空き家になって、管理や売却が心配
- 賃貸経営をしているが、認知症になることが心配
- 財産の中で、不動産の占める割合が高い
- 今後の財産管理や相続が心配
- 事業を承継したい
民事信託（家族信託）の話合いをする中で、遺言が必要となりますと、遺言書を書いてもらうことが、自然な流れで可能になります。民事信託（家族信託）と遺言は併用することによってより効果的な相続対策につながります。
当事務所では、民事信託（家族信託）を積極的に行っております。
どうぞお気軽にご相談くださいませ。
